「めでたくもあり、めでたくもなし」

今年も残すところ、あと数日となりました。年末になるといつも思い出すことがあります。
幼い頃、毎週楽しみにしていたアニメ「一休さん」。テーマ曲やコマーシャル前の「あわてないあわてない」などが流行り、今でも懐かしのアニメ特集などでは必ずランキングされます。

意地悪な桔梗屋や、将軍様のわがままをとんちでかわす痛快さあり、時には母上様を思って涙する場面もあり、と情緒豊かな時代劇のようで大人も一緒に観ていました。その楽しいアニメの中で、とても記憶に残っている回があります。
お正月、ドクロのついた杖をつきながら「お気をつけなさい」と町の中を歩く一休さん。
縁起が悪いとののしられ、石まで投げられても歩き続ける一休さん。
何十年たった今でも思い出します。

「元旦は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり、めでたくもなし」(一休宗純)

一休さんの伝えたかったことは、年を重ねた今ならわかります。
光と影、表と裏。

もうすぐ新年を迎えます。
一年一年を、一日一日を大切に過ごして行きたいものですね。